忍者ブログ

みかんばこのゆめ

Home > ブログ > > [PR] Home > ブログ > 小説 > はじめてのお泊りデート【CJ】※即興二次小説より

はじめてのお泊りデート【CJ】※即興二次小説より

投稿URLから読む→http://sokkyo-niji.com/novel.php?id=55970

お題【大人のホテル】
※18禁要素はありません。現パロ?
「おい、見ろよシーザー」
目の前の大きなベッドへ向かってダイブした相棒の姿を、シーザーは、どこか微笑ましい気分で見つめていた。
付き合い始めてから、最初のお泊りデートだ。
コツコツバイトして貯めた資金も、このホテル代だけで半分は消えた。
だが、目の前でこうして喜んでいるジョセフの姿を見られただけでも、その甲斐はあったというものだろう。

夜景のきれいな、スイートとまではいかないが、それなりの部屋だ。
誰にも邪魔されない、二人だけの空間。
「あー、おれ、もうこのまま寝ちまいそうだぜ」
うつ伏せで寝転がっていたジョセフは、ゴロリと仰向けに体勢を変え、肩に下げていた荷物を降ろしたばかりのシーザーへ向かって視線を向けた。

期待と不安が入り混じった視線。

ジョセフの身長でも足が出たりしない大きなベッドで、彼は両腕を突き上げて全身で伸びをした。

あくびを一つ。

地元を飛び出して、少し遠くまで来てしまった。その旅の疲れが出ただろうか。
「寝るなら、シャワー浴びてからにするんだな。シーツが汚れる」
「んー……」
突き上げた両腕を目の上で交差しているため、ジョセフの表情は読み取れない。
シーザーは部屋の照明を少しだけ落とすと、じっと動かないジョセフの傍へと腰を降ろした。ふかふかのベッドが少し沈む。
「JOJO」
顔を近づけて、彼の名を呼んだ。
僅かに腕が緊張して、隙間からジョセフの瞳が覗いた。
「愛してる。JOJO」
やさしく、その腕をどけてやると、ジョセフは少し照れたような、しかしいつもの自信ありげな表情を浮かべると、シーザーの首に腕を回した。
「そんなの、知ってる」

どちらからともなく、重なる唇。

まだ、夜はこれからだ。

拍手

PR

PAGE TOP